コロイド

最終更新日: 2026-07-26

コロイド

コロイドとは、直径がおよそ1nm〜1000nm(10⁻⁹〜10⁻⁶m)の粒子が、他の物質の中に分散している状態です。粒子が大きすぎて真の溶液にはならず、小さすぎて沈殿もしない中間の状態です。

定義と分類

  • (1) コロイドとは、直径がおよそ1nmから1000nm程度の粒子(コロイド粒子)が他の物質中に分散した状態をいう。分散しているものを分散質、分散させているものを分散媒という。OpenStax「Colloids」
分散媒分散質名称
液体液体乳濁液(エマルション)牛乳、マヨネーズ
液体固体懸濁液(サスペンション)墨汁、絵の具
液体気体ホイップクリーム、消火用の泡
気体液体エアロゾル霧、雲、スプレー
気体固体エアロゾル煙、粉じん
  • (2) 液体に液体が分散したものを乳濁液(エマルション)、液体に固体が分散したものを懸濁液(サスペンション)、気体中に液体や固体が分散したものをエアロゾルという。OpenStax「Colloids」

コロイドの性質

  • (3) コロイド溶液に横から光を当てると、コロイド粒子が光を散乱して光の通り道が輝いて見える。これをチンダル現象という。真の溶液では起こらないため、コロイドかどうかの判別に使える。OpenStax「Colloids」
  • (4) コロイド粒子を限外顕微鏡で見ると、分散媒の分子が不規則に衝突するために不規則な運動をしている。これをブラウン運動という。OpenStax「Colloids」
  • (5) コロイド粒子は電荷を帯びていることが多く、直流電圧をかけると反対符号の電極へ移動する。これを電気泳動という。OpenStax「Colloids」
  • (6) コロイド粒子は半透膜を通り抜けられないが、イオンや小さな分子は通り抜ける。この性質を利用して不純物を除く操作を透析という。OpenStax「Colloids」
  • (7) 疎水コロイドに少量の電解質を加えると、粒子の電荷が中和されて集まり沈殿する。これを凝析という。親水コロイドに多量の電解質を加えて沈殿させることを塩析という。OpenStax「Colloids」
  • (8) 疎水コロイドに親水コロイドを加えると凝析しにくくなる。この目的で加える親水コロイドを保護コロイドという。墨汁のにかわが代表例である。OpenStax「Colloids」

危険物との関係

試験での頻出ポイント

  • チンダル現象(光の散乱)、ブラウン運動(不規則な運動)、電気泳動(電極へ移動)、透析(半透膜)、凝析・塩析の名称と内容の対応が問われます。
  • 疎水コロイド=少量の電解質で凝析親水コロイド=多量の電解質で塩析。「少量/多量」の入れ替えが定番のひっかけです。
  • 消火用の泡も煙も粉じんもコロイドです。
  • コロイド粒子は半透膜を通り抜けられません。

出典・参考

コロイドに関する問題