保安講習
(1) 保安講習(危険物の取扱作業の保安に関する講習)の法定受講義務があるのは、製造所等で危険物の取扱作業に従事している危険物取扱者です。免状を持っていても取扱作業に従事していない人には、消防法第13条の23による定期的な受講義務はありません。従事を始めた時点で、次の初回期限が適用されます。逆に、危険物取扱者でない従業員は、取扱作業に従事していても受講義務の対象外です。
初めて従事する場合の期限
(2) 危険物の取扱作業に新たに従事する人は、原則として従事することとなった日から1年以内に保安講習を受けます(危険物の規制に関する規則第58条の14第1項)。
(3) ただし、従事開始日前2年以内に危険物取扱者免状の交付を受けた人、または保安講習を受けた人は例外です。この場合は、免状交付日または前回受講日以後における最初の4月1日から3年以内に受講すれば足ります。「従事開始から1年以内」ではなく、直近の免状交付日・受講日を基準にする点が試験のひっかけです。
継続して従事する場合の周期
(4) 受講後も危険物の取扱作業に従事し続ける人は、前回の講習を受けた日以後における最初の4月1日から3年以内に次の講習を受け、以後も同様に繰り返します(同条第2項)。一般に「3年に1回」と説明されますが、厳密な起算点は受講日そのものではなく、その受講日後に最初に来る4月1日です。
(5) 例えば、2026年7月23日に講習を受けた場合、最初の4月1日は2027年4月1日です。次回はその日を起算点として3年以内に受けます。受講日から単純に3年後の2029年7月23日を期限とする計算ではありません。
期限の整理
(6) 4パターンを起算点で整理します。免状の種類(甲種・乙種・丙種)による違いはなく、甲種だから免除されるということもありません。
| 状況 | 受講期限 |
|---|---|
| 取扱作業に従事していない | 定期的な受講義務なし |
| 新たに従事(従事開始日前2年以内に免状交付・受講なし) | 従事することとなった日から1年以内 |
| 新たに従事(従事開始日前2年以内に免状交付または受講あり) | その交付日・受講日以後における最初の4月1日から3年以内 |
| 継続して従事 | 前回受講日以後における最初の4月1日から3年以内(以後繰り返し) |
根拠:消防法第13条の23、危険物の規制に関する規則第58条の14、総務省消防庁「危険物の取扱作業の保安に関する講習の実施細目」。