物質の三態

最終更新日: 2026-07-26

物質の三態

物質は温度と圧力に応じて固体・液体・気体の3つの状態(三態)をとります。危険物では「液体が蒸気になる」「固体が融けて蒸発する」という状態変化そのものが燃焼のしくみに直結するため、名称と熱の出入りを正確に押さえます。

三態と状態変化の名称

変化名称熱の出入り
固体 → 液体融解吸熱(融解熱)
液体 → 固体凝固発熱(凝固熱)
液体 → 気体蒸発(気化)吸熱(蒸発熱・気化熱)
気体 → 液体凝縮(液化)発熱(凝縮熱)
固体 → 気体昇華吸熱(昇華熱)
気体 → 固体凝華(昇華と呼ぶこともある)発熱
  • (1) 状態変化は融解・凝固・蒸発・凝縮・昇華・凝華の6つで、固体→液体→気体の向き(融解・蒸発・昇華)はいずれも吸熱、逆向きはいずれも発熱である。OpenStax「Phase Transitions」
  • (2) 常温常圧で昇華する物質には、ドライアイス(二酸化炭素)、ヨウ素、ナフタレン、しょうのう(樟脳)がある。OpenStax「Phase Transitions」

三態の性質の違い

状態粒子の配列体積圧縮
固体規則的に並び、位置を変えない一定一定ほとんどできない
液体接しているが位置を変えられる容器によるほぼ一定ほとんどできない
気体離れて自由に運動する容器による容器いっぱいに広がるできる
  • (3) 固体は粒子が規則的に配列して位置を変えず、液体は粒子が接しつつ動け、気体は粒子が離れて自由に運動する。気体だけが大きく圧縮できる。OpenStax「Intermolecular Forces」

沸点・融点と圧力

  • (4) 沸点とは、液体の蒸気圧が外圧(大気圧)と等しくなる温度である。外圧が下がれば沸点も下がり、外圧が上がれば沸点も上がる。高山で水が100℃未満で沸騰するのはこのためである。OpenStax「Phase Transitions」
  • (5) 蒸気圧は温度が上がると大きくなる。蒸気圧が大きい(=蒸発しやすい)液体ほど、同じ温度で高い蒸気濃度になるため引火しやすい。OpenStax「Phase Transitions」
  • (6) 状態変化の途中では、加えた熱が状態変化に使われるため温度が変わらない。この熱を潜熱(融解熱・蒸発熱)という。水の蒸発熱が大きいことが、水による冷却消火が有効な理由である。OpenStax「Phase Transitions」

危険物との関係

試験での頻出ポイント

  • 吸熱か発熱かの向きが最頻出です。固体→液体→気体はすべて吸熱と覚えます。
  • 沸点は「蒸気圧=外圧」の温度。外圧が下がれば沸点も下がります。
  • 状態変化中は温度が変わりません(潜熱)。
  • 昇華する物質(ドライアイス・ヨウ素・ナフタレン・しょうのう)は覚えておきます。
  • 気体だけが大きく圧縮できます。

出典・参考

物質の三態に関する問題