五フッ化ヨウ素(IF₅)とは
ヨウ素とフッ素からなるハロゲン間化合物で、第6類(酸化性液体)に分類されます。融点が約9.4℃と室温に近く、低温では固化しうること、水と激しく反応してフッ化水素を生じることが特徴です。
(1) 第6類酸化性液体の指定数量は300kgです。e-Gov「危険物の規制に関する政令」別表第三
性状のポイント
- (2) 五フッ化ヨウ素は室温では無色の液体です。コトバンク「化学辞典 第2版・フッ化ヨウ素」
- (3) 五フッ化ヨウ素の融点は約 9.43℃ です。コトバンク「化学辞典 第2版・フッ化ヨウ素」
- (4) 五フッ化ヨウ素の沸点は約 101℃ です。コトバンク「化学辞典 第2版・フッ化ヨウ素」
- (5) 五フッ化ヨウ素は融点が約9.43℃のため、それより低い温度では固化することがあります。コトバンク「化学辞典 第2版・フッ化ヨウ素」
- (6) 五フッ化ヨウ素は湿気を含む水分との接触を避けて取り扱います。総務省消防庁資料
- (7) 第6類の酸化性液体として、可燃物との接触・混合を避けます。e-Gov「消防法」別表第一
危険性
- (8) 五フッ化ヨウ素は水と激しく反応してフッ化水素(HF)を生じます。総務省消防庁「水と反応して有毒ガスを発生する物質」 コトバンク「化学辞典 第2版・フッ化ヨウ素」
- (9) 五フッ化ヨウ素は多くの金属・非金属と反応してフッ化物をつくります。コトバンク「化学辞典 第2版・フッ化ヨウ素」
- (10) 五フッ化ヨウ素はガラスを侵します。コトバンク「化学辞典 第2版・フッ化ヨウ素」
- (11) 国内のフッ素化学の総説では、五フッ化ヨウ素はフッ化ハロゲンの中では反応性が比較的穏やかなフッ素化剤として扱われています。J-STAGE掲載「フッ素化学におけるハロゲンフッ化物」
「比較的穏やか」は安全という意味ではありません。水との反応性や個別の混触危険を優先して確認します。
貯蔵・取扱いと消火方法
- 水分(湿気)との接触を避け、可燃物・有機物から隔離して、本品と反応しにくい材質で取り扱います。
- (12) 水と激しく反応してフッ化水素を生じるため、火災・漏えい時は水との危険な反応を起こさないよう物質に応じた措置を取ります。総務省消防庁資料
覚え方・ひっかけ
- 「融点が約9.43℃」は、常温付近での状態を問う問題で使いやすい区別点です。
- 「比較的穏やか」は安全という意味ではありません。水との反応、フッ化水素の生成、フッ素化作用を優先して覚えます。
- 五フッ化臭素との単純な順位暗記ではなく、各物質の確認可能な性状を区別します。
出典・参考
- e-Gov法令検索 消防法
- e-Gov法令検索 危険物の規制に関する政令
- 総務省消防庁 水と反応して有毒ガスを発生する物質に関する資料
- J-STAGE掲載「フッ素化学におけるハロゲンフッ化物」五フッ化ヨウ素等の性状
- コトバンク「化学辞典 第2版」フッ化ヨウ素