炭化カルシウム(CaC₂)とは
第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)に属し、乙種第3類で重要な物質です。一般にはカーバイドと呼ばれ、水と反応してアセチレンガスを生成する特性が最大の特徴です。工業用途は広いものの、禁水性が極めて高い危険物質です。
(1) 炭化カルシウムは消防法上の法定品名「カルシウム又はアルミニウムの炭化物」に属し、指定数量は性状試験による区分が第一種なら10kg、第二種なら50kg、第三種なら300kgです。炭化カルシウムだから一律300kgではありません。現在流通する試薬には第一種自然発火性物質及び禁水性物質と表示された製品例があります(総務省消防庁「消防法別表第一」、関東化学 炭化カルシウム製品情報)。
性状のポイント
- (2) 純粋なものは無色または白色の結晶である(市販品は不純物により灰色〜黒灰色)。
- (3) 炭化カルシウム自体は不燃性である。
- (4) 湿気や水と接触すると激しく分解し、引火性・爆発性の高いアセチレンガスを生じる。
- (5) 発生するアセチレンは燃焼範囲が広く、引火・爆発の危険が大きい。
- (6) 水との反応では、アセチレンとともに水酸化カルシウム(消石灰)を生じる。
- (7) 水分・湿気を避けて容器を密閉して貯蔵し、必要に応じて窒素などの不活性ガスを封入する。
覚え方・ひっかけ
炭化カルシウムは「水で何が出るか」が試験の最重要ポイントです。正解は「アセチレン」で、水素(ナトリウム・カリウム・水素化ナトリウム)やホスフィン(リン化カルシウム)と取り違えさせる出題が定番です。「それ自体は不燃性」という点も、可燃性と思わせるひっかけでよく問われます。消火には乾燥砂などを用い、注水は厳禁です。
出典・参考
- 厚生労働省「職場のあんぜんサイト」炭化カルシウム(カーバイド)SDS(CAS 75-20-7、2006年作成)
- 総務省消防庁 消防法別表第一(第3類の法定品名・性状判定)
- 関東化学 炭化カルシウム製品情報(第一種自然発火性物質及び禁水性物質の製品例)