危険物保安監督者

最終更新日: 2026-07-23

危険物保安監督者

制度の考え方

(1) 危険物保安監督者は、危険物の取扱作業について保安を監督する者です。消防法は、政令で定める製造所等では危険物保安監督者を定めることを原則とし、危険性が比較的小さい一定の施設を政令第31条の2で除外しています。「指定数量の何倍以上なら一律に必要」という制度ではありません(消防法第13条危険物の規制に関する政令第31条の2)。

選任が必要な製造所等

(2) 施設区分ごとの原則は次のとおりです。「条件により不要」の行は、表に示す除外条件をすべて満たす場合だけ不要で、それ以外は選任が必要です。

製造所等選任選任しなくてもよい条件
製造所常に必要なし
屋内貯蔵所条件により不要指定数量の倍数が30以下で、引火点40℃以上の第4類だけを貯蔵・取扱い
屋外タンク貯蔵所常に必要なし
屋内タンク貯蔵所条件により不要引火点40℃以上の第4類だけを貯蔵・取扱い。倍数条件はない
地下タンク貯蔵所条件により不要指定数量の倍数が30以下で、引火点40℃以上の第4類だけを貯蔵・取扱い
簡易タンク貯蔵所条件により不要引火点40℃以上の第4類だけを貯蔵・取扱い。倍数条件はない
移動タンク貯蔵所不要数量・品名にかかわらず除外
屋外貯蔵所条件により不要指定数量の倍数が30以下。品名・引火点の条件はない
給油取扱所常に必要なし
販売取扱所(第1種・第2種)条件により不要引火点40℃以上の第4類だけを取り扱う場合
移送取扱所常に必要なし
一般取扱所条件により不要30倍以下かつ引火点40℃以上の第4類だけを取り扱い、ボイラー等で消費するもの、または容器へ詰め替えるもの

(3) 数量や品名による除外がなく、常に選任が必要なのは、製造所屋外タンク貯蔵所給油取扱所移送取扱所です。移動タンク貯蔵所は名称が似ていますが、危険物保安監督者の選任対象から除外されています。

(4) 「30倍以下」はすべての施設に共通する免除条件ではありません。屋内貯蔵所地下タンク貯蔵所では引火点40℃以上の第4類だけという条件も必要です。屋外貯蔵所は30倍以下だけで除外されます。一般取扱所はさらに用途がボイラー等での消費または容器への詰替えに限られます。

選任できる者

(5) 危険物保安監督者は、甲種または乙種危険物取扱者で、製造所等において危険物の取扱作業に関する6か月以上の実務経験を有する者から選任します。乙種は、その免状で取り扱える類の危険物に関する保安監督を行います。丙種危険物取扱者は選任できません。

業務と届出

(6) 主な業務は、取扱作業が技術基準や予防規程に適合するよう作業者へ指示すること、災害時に作業者を指揮して応急措置を講じ関係機関へ連絡すること、危険物施設保安員へ必要な指示を行うことなどです(危険物の規制に関する規則第48条)。

(7) 所有者・管理者・占有者が危険物保安監督者を選任または解任したときは、遅滞なく市町村長等へ届け出ます。「認可を受けてから選任する」のではなく、選任・解任後の届出です。

根拠:消防法第13条危険物の規制に関する政令第31条の2危険物の規制に関する規則第48条から第48条の3

危険物保安監督者に関する問題