製造所

最終更新日: 2026-07-26

製造所

製造所は、危険物を製造する目的で危険物を取り扱う施設です。製造設備だけでなく、建築物、配管、加熱設備、換気・排出設備などを一体として規制します。位置・構造・設備の技術上の基準は危険物の規制に関する政令第9条第1項に第1号から第22号まで置かれており、一般取扱所にはこの基準が丸ごと準用されます(政令第19条第1項)。

政令第9条第1項の全体像

試験で狙われるのは一部ですが、網羅の観点から22号すべてを掲げます。

内容
1保安距離(住居10m・多数収容施設30m・重要文化財等50m・高圧ガス施設20m・特別高圧架空電線は水平距離3mまたは5m)
2保有空地指定数量の倍数10以下は3m以上、10超は5m以上。配管等は対象外)
3標識および掲示板を見やすい箇所に設ける
4危険物を取り扱う建築物は地階を有しないこと
5壁・柱・床・はり・階段を不燃材料で造り、延焼のおそれのある外壁は出入口以外の開口部を有しない耐火構造の壁とする
6屋根を不燃材料で造り、金属板その他の軽量な不燃材料でふく第2類のうち粉状のものと引火性固体を除くもののみを取り扱う建築物は、屋根を耐火構造にできる)
7窓・出入口には防火設備を設け、延焼のおそれのある外壁の出入口には随時開けられる自動閉鎖の特定防火設備を設ける
8窓・出入口にガラスを用いる場合は網入りガラスとする
9液状の危険物を取り扱う建築物の床は危険物が浸透しない構造とし、適当な傾斜を付け、貯留設備を設ける
10危険物を取り扱うために必要な採光・照明・換気の設備を設ける
11可燃性の蒸気・微粉が滞留するおそれのある建築物には、屋外の高所に排出する設備を設ける
12屋外の液状危険物取扱設備は、直下の地盤面の周囲に高さ0.15m以上の囲い(または同等以上の流出防止措置)を設け、地盤面をコンクリート等で覆い、適当な傾斜と貯留設備を設ける。水に溶けない第4類危険物を取り扱う設備では貯留設備に油分離装置を設ける
13危険物を取り扱う機械器具その他の設備は、危険物の漏れ・あふれ・飛散を防止できる構造とする
14加熱・冷却する設備、取扱いに伴い温度変化が起こる設備には温度測定装置を設ける
15加熱・乾燥する設備は直火を用いない構造とする(防火上安全な場所に設けるか、火災防止の附帯設備を設けた場合を除く)
16加圧設備・圧力上昇のおそれのある設備には圧力計および安全装置を設ける
17電気設備は電気工作物に係る法令の規定による
18静電気が発生するおそれのある設備には静電気を有効に除去する装置を設ける
19指定数量の倍数が10以上の製造所には避雷設備を設ける(周囲の状況により安全上支障がない場合を除く)
20危険物を取り扱うタンクは、屋外・屋内・地下それぞれ対応する貯蔵所の基準の例による(屋外にある液体危険物タンクの周囲には防油堤が必要)
21配管の位置・構造・設備の基準(イ〜ト)
22電動機、ポンプ・弁・継手等は火災の予防上支障のない位置に取り付ける

位置に関する基準(第1号・第2号)

建築物の構造(第4号〜第9号)

換気・排出・屋外設備(第10号〜第12号)

設備に関する基準(第13号〜第19号・第22号)

引火点危険物・特殊な危険物の特例(第2項・第3項)

試験での比較

製造所は「製造する施設」であり、単に容器へ詰め替える施設やボイラーで消費する施設は、取扱形態に応じて一般取扱所などに分類されます。一般取扱所には製造所の基準が丸ごと準用されるため、両者の構造基準は原則として同じです。

数値で狙われるのは「保有空地3m/5m」「囲い0.15m以上」「避雷設備は倍数10以上」「高引火点危険物は引火点100℃以上」の4点です。「屋根は不燃材料の軽量な材料でふく(原則として耐火構造にしない)」も定番の出題です。

出典・参考

製造所に関する問題